季節外れに、昨晩から勢いよく降っていたので、もしかするとと思い、翌朝は日の出前に、山を徘徊していた。そろそろのタイミングで見に戻ったら、雪が積もっていた。福寿草に雪が被さっているのを初めて見た。

最初、花びらは何処と無く精気を感じず、しなびた様子だったけれど、お日様の陽を浴びると、みるみるハリとツヤが出てきて、植物の不思議さを感じた。

植物の成長をタイムラプスで撮影した映像のように、かなりゆっくりだけれど、下を向いていた花びらは、確実に上を向こうとしていた。それは、もしかすると、雪が解けて重みがなくなっているのかもしれないのだけれども、花びらから、綿雪が滑り落ち、そのタイミングで、黄色い花がスッと顔を出す動きが至る所で見えた。

花には全く興味がなく、この時期は花の写真ばかり見せられてうんざりする時もある。今まで自分は、桜前線から逃げながら標高の高いところを探していせいかなのかとも思った。今日まで花の撮影はおろか、福寿草自体を初めて見た。

ただ、人から聞いて、ここへ来、雪から顔を出そうとしている健気な姿に、この時は惹かれた。おそらく、今、自分の体が壊れていて、無意識のうちに弱い気持ちが何処かかにあるせいなのかもしれない。花を撮る=弱い、ではないけれど、今までと違う事をしている自分に違和感を感じた。

なので、今後、美しいと思っただけで安易に花は撮らないでおこう。別の力を感じた時にこそ撮ろう。寒い春の訪れに、せっかく咲いたのだから、来年もまた力強く咲いて欲しい。それまでに、自分は自分の体を治しておこう。来年も季節外れの雪が”もし”降ったらここに来るのかもしれないね。

Amur adonis 福寿草